Japanische Klassiker mit Furigana
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さぶ
さぶ
山本 周五郎
Lesen Sie さぶ von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 210.521 Zeichen · 415 Bildschirme
、万吉、なにが可笑しいんだ」
「いや可笑しかあねえが」と万吉は笑いをこらえながら云った、「まだ婚礼もしねえのに赤ん坊の講釈は早いだろう、みなよ、おすえさんは恥ずかしさに身をちぢめているぜ」
「まだってったってべらぼうめ、今夜からいっしょに寝るんだろう」と云って松田は慌てて話をそらした、「だからよ、その、あれだ、おれたちはいつまた来られるかわかりゃあしねえだろ、だから話すのはいまだと思ったんだ、わるかったらあやまるよ」
「有難う、松田さん」と栄二は頭をさげながら云った、「なによりの祝い物だ、みなさんにもいちいち礼は云いません、有難くいただきます」
万吉がめんくらったように「どう致しまして」と答え、みんなが笑いだした。
隣りの増六の妻と、差配の妻が手伝いに来て、膳拵えや酒の支度を引受けていた。金杉の平蔵はこういうことは嫌いだそうで、三軒ほどある親類も呼ばず、日の昏れがたになって一人で来た。さぶは栄二に、せめてもとの兄弟子たち二、三人ぐらいは呼ぼう、とすすめたが、栄二はかたく拒み、与平さんが親代り、おめえが親類代りだ、と主張したし、形式だけでも仲人を、というのも承知しなかった。