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Japanische Klassiker mit Furigana

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みなかみきこう

みなかみ紀行

若山 牧水

Lesen Sie みなかみ紀行 (みなかみきこう) von 若山 牧水 (わかやまぼくすい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 102.087 Zeichen · 203 Bildschirme

Aozora Bunko

そうですね、またほどなく逢えるでしょう、大抵一年に一度位いは何処かで逢える様に自然となっている様だからと友人もやや酔って赤い顔を挙げながら云った。この友人と私とはよしあしにつけその性質に実によく似た所を持っていた。自ずと話もよく合った。で、楽しい時、寂しい時に最もよく思い出されるのはこの友人であった。逢うのは嬉しく、別れるのはいつでも辛かった。

その日もそうであった。二本ときめて飲み始めた銚子が三本となり、四本目になった時、私は笑いながら云い出した。

「ねエ君、ついでに峠の下まで送って行こう、何だかもう少し歩き度いとも思うからね」

「そうですか」

と云った友人も笑い出した。峠から麓までは一里ほどの坂であったが、今までよりずっと嶮しいのをお互いに知っていた。

「それは難有いが……」

友人はすぐ真顔になって、

「帰りが大変でしょう」

「帰りかね、……帰りは、なアに大野川の方に廻って今夜は其処で泊って来るよ」

と、ほんの突嗟の思いつきで私は口に出して了った。白骨温泉は湯宿が四軒、他の家が三軒、それだけの七軒が全く他の集落とかけ離れた山の奥にあるのであった。そして其処から一番近い集落というのが大野川であった。