Japanische Klassiker mit Furigana
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みなかみきこう
みなかみ紀行
若山 牧水
Lesen Sie みなかみ紀行 (みなかみきこう) von 若山 牧水 (わかやまぼくすい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 102.087 Zeichen · 203 Bildschirme
三つ続いた火山湖のうちの大尻沼がそれであった。水の飽くまでも澄んでいるのと、それを囲む四辺の山が墨色をしてうち茂った黒木の山であるのとが、この山上の古沼を一層物寂びたものにしているのであった。
その古沼に端なく私は美しいものを見た。三四十羽の鴨が羽根をつらねて静かに水の上に浮んでいたのである。思わず立ち停って瞳を凝らしたが、時を経ても彼等はまい立とうとしなかった。路ばたの落葉を敷いて、飽くことなく私はその静かな姿に見入った。
登り来しこの山あひに沼ありて美しきかも鴨の鳥浮けり
樅黒檜黒木の山のかこみあひて真澄める沼にあそぶ鴨鳥
見て立てるわれには怯ぢず羽根つらね浮きてあそべる鴨鳥の群
岸辺なる枯草敷きて見てをるやまひたちもせぬ鴨鳥の群を
羽根つらねうかべる鴨をうつくしと静けしと見つゝこゝろかなしも
山の木に風騒ぎつゝ山かげの沼の広みに鴨のあそべり
浮草の流らふごとくひと群の鴨鳥浮けり沼の広みに
鴨居りて水の面あかるき山かげの沼のさなかに水皺寄る見ゆ
水皺寄る沼のさなかに浮びゐて静かなるかも鴨鳥の群
おほよそに風に流れてうかびたる鴨鳥の群を見つゝかなしも
風たてば沼の隈回のかたよりに寄りてあそべり鴨鳥の群