Japanische Klassiker mit Furigana
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フレップ・トリップ
フレップ・トリップ
北原 白秋
Lesen Sie フレップ・トリップ von 北原 白秋 (きたはらはくしゅう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 145.698 Zeichen · 293 Bildschirme
だが、あたりには家も見えなければ人影も見えないのだ。
天には日がちいさいちいさい。
F君が銭を投げた。
ところで、また、白日光耀の下で、形もない鰌の、日のこぼれの、藻屑の、ころころ田螺の、たまには跳ね蝦の立鬚まで掬おうとして、笊をかろく、足をあげ、手で鼻をつまみ、振りすて、サッとまた笊を、空へ、コラサッである。
色っぽい、色っぽい。
「やははい。」と顎を出す、眼で挑む、「旦那やア。」となる。
それ逃げ出せと、甲虫の突進だ。
サッと、娘子軍途を開く。そこで私も銀銭を目つぶし、チャリンと撥で受けると、片眼のそのお婆が、
「へい、ありがとう。」
「行ってらっしゃい。」「ごきげんよう。」「また、今晩ね。」チュウと鼠鳴きだ。
狐につままれたかな。
ああ、椴松、椴松。さるおがせ。
*
「あいつら何です。」
「白首でさあ。」とN老人。
「あ、家が見えて来た。」
「どれ、ほう、村だな、村だな。」
「や、お祭りらしいよ。」
それでわかった。あの娘子軍の一行、浮かれ浮かれて、村はずれを、人の気もない山へ山へと練り出した、そこで遭遇した私たちだったのだ。酔興だとも思えるが、流石に原生林の中の寂しい生活者の姿である。