Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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かめんのきょうふおう

仮面の恐怖王/電人M

江戸川 乱歩

Lesen Sie 仮面の恐怖王/電人M (かめんのきょうふおう) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 153.590 Zeichen · 308 Bildschirme

Aozora Bunko

」

「一本でもいいよ。ともかく、すわせてくれ。」

「さあ、それじゃ、これをくわえるがいい。ライターをつけてやるからな。」

道化仮面の男が、一本のタバコをくわえさせ、火をつけてくれました。

「まあ、ゆっくりやりたまえ。おれもあっちで、ひとやすみするからな。」

道化仮面はそういって、外へでていきました。

あとにのこった明智探偵はいすにしばりつけられたまま、さもうまそうに、タバコをすいながら、壁の道化師の面をジッと見つめました。

土でできたお面です。まだ人間の顔とは、いれかわっていないのです。

いつまでたっても、いれかわるようすがありません。道化仮面の男は、ほんとうに、ひとやすみしているのでしょう。

明智探偵はタバコをくわえたままニヤリと笑い、スパスパとおおいそぎで、タバコをすいだしました。なにかわけがありそうです。

タバコが、くちびるのそばまで、もえていきました。ふしぎなことに、もえた灰はパラパラとおちますが、タバコの長さはすこしもかわらないのです。しかも、もえたあとが、銀色にピカピカひかっているではありませんか。

明智探偵は、タバコをくわえたまま、グッとうつむいて、胸をしばってあるなわに、タバコの銀色のところを近づけました。