Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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かめんのきょうふおう

仮面の恐怖王/電人M

江戸川 乱歩

Lesen Sie 仮面の恐怖王/電人M (かめんのきょうふおう) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 153.590 Zeichen · 308 Bildschirme

Aozora Bunko

洞くつのなか

逃げよう。あっちへ逃げるんだ。」

小林君は、ポケット小僧の手をひっぱると、やにわに、戸からはなれて、かけだしました。

中からは、ちからいっぱい、おしていたので、はずみをくって、ぱっと戸をひらき、茶色の大きなかたまりが、ゴロンと、ころがり出てきました。

ふたりの少年は、かけだしながら、うしろをふりかえって、それを見ました。くらやみに目がなれたので、あたりのようすが、ぼんやりと見えるのです。

大きなゴリラが、いきおいあまって、ゴロゴロところがるのが見えました。どこかをうったとみえて、ころがったまま、しばらくは、おきあがることもできません。

「さあ、このまに逃げるんだ。はやく、はやく……。」

小林君はポケット小僧の手をひっぱって、死にものぐるいで走りました。ポケット小僧は足がみじかいので、とても、そんなにはやくは走れません。まるで、ひきずられるようにして、ついていくのです。

そこは、両がわに、きりたったような岩山のそびえた谷底みたいな、せまい道でした。

むちゅうになって、走っていましたが、百メートルもいくと、とつぜん道がなくなってしまいました。

ゆくてにも、たかい岩山がそびえて、ふくろ小路のようになっていたのです。