Japanische Klassiker mit Furigana
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かめんのきょうふおう
仮面の恐怖王/電人M
江戸川 乱歩
Lesen Sie 仮面の恐怖王/電人M (かめんのきょうふおう) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 153.590 Zeichen · 308 Bildschirme
一郎君はいすから立って窓のそばへいって、外をのぞいてみました。そこには、まっくらな、ひろい庭が、ひろがっているばかりで、なにもありません。そのとき、怪物は窓のすぐ下にうずくまっていたのですが、部屋の中からは、そこまで見えなかったのです。
また本を読んでいますと、三度めに、チカッとひかりました。そして、こんどは、もう消えないのです。ひかったものは窓の外にじっとしているのです。
ミヨ子ちゃんが、なんともいえないさけび声をたてて、一郎君にしがみついてきました。一郎君もいすから立って、おもわず逃げ腰になりました。
窓ガラスに顔をくっつけて、おそろしいものがのぞいていたのです。
それは金色にひかる、お能の面のような、きみのわるい顔でした。その顔が口をキューッと三日月形にひらいて、笑っているではありませんか。
一郎君は、このごろ新聞でさわがれている黄金仮面という怪物のことを、とっさに、思いだしました。
黄金仮面です。あいつにちがいありません。あいつが窓のそとに立っているのです。
「ワーッ……。」
一郎君は、おそろしいさけび声をたてて、ミヨ子ちゃんの手をひっぱって、廊下へかけだしました。