Japanische Klassiker mit Furigana
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かめんのきょうふおう
仮面の恐怖王/電人M
江戸川 乱歩
Lesen Sie 仮面の恐怖王/電人M (かめんのきょうふおう) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 153.590 Zeichen · 308 Bildschirme
カチカチ、カチカチ、時間の秒をきざむ音は、休みなくすすみます。
三十秒前……二十秒前……十秒前。
そして、チン、チン、チン、チン……と、置き時計が十時をうちました。
しかし、なにごともおこりません。恐怖王はとうとう、ぬすみだすことを、あきらめたのでしょうか。
三人は、まだ仏像を見つめたまま、ほっと安心のといきをもらしました。
すると、そのときです。
三人が見つめている仏像の、金色の顔が、ニヤッと笑ったではありませんか。
三人はゾーッとして、身動きもできなくなりました。たしかに、笑いました。千年もたった仏像が、生きているように笑ったのです。
しかし、そんなことがあるはずはありません。目のまよいでしょう。まぼろしでしょう。
でも三人がそろって、おなじまぼろしを見るなんてことがあるものでしょうか。
すると、またもや、おそろしいことが、おこりました。
金色の仏像が、ユラユラ動いたのです。
「ワハハハ……。」
ああ、仏像が、おそろしい声で笑いだしたではありませんか。からだをゆすって、笑っているのです。
「ワハハハハ……、どうだ、おどろいたか。きみたちは、おれが、なににでも、ばけられることをわすれていたね。