Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
なにがわたしをこうさせたか
何が私をこうさせたか
金子 ふみ子
Lesen Sie 何が私をこうさせたか (なにがわたしをこうさせたか) von 金子 ふみ子 (かねこふみこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 191.571 Zeichen · 383 Bildschirme
で、私はそれを買いに市日ごとに市場に遣わされた。そして出かけるたびに私は、「懸引きを上手にしてできるだけ安く買って来るんだよ。高いのを買って来ては駄目だよ」と祖母たちから注意されるのだった。
だが、子供の私にはその懸引きなんか上手にやれるはずはなかった。第一、品物が高いのか安いのかさえほんとうはわからないのだった。
時々は私も安いのを買って来ることがあった。すると祖母は「うんこれは安い」と喜んでくれたが、大抵のときは祖母から「ちと高すぎるようだな」と不機嫌な顔で叱られるのだった。
ある日も私は、言いつかっただけの卵を買って来た。すると祖母はそれを、自分の掌に載せて目分量で目方を量ってみながらこう言った。
「この卵は馬鹿に小さいじゃないか。だからこれはいつもより高いよ。今しがた三浦のおかみが市場から帰って来て、今日は卵が馬鹿に安いと言っていたがねえ……大方お前は、今川焼でも買って食べたんだろう、貧乏人の子の仲間になってさ……」
何という無慈悲な疑いであろう。私は値切れるだけ値切ったのである。相手がじれったがるほどきまりのわるい思いをして値切ったのである。