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Japanische Klassiker mit Furigana

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なにがわたしをこうさせたか

何が私をこうさせたか

金子 ふみ子

Lesen Sie 何が私をこうさせたか (なにがわたしをこうさせたか) von 金子 ふみ子 (かねこふみこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 191.571 Zeichen · 383 Bildschirme

Aozora Bunko

裏地の緋金巾だけは私の貯金の残りから買わされた。

それはしかしどうでもいい。わからないのはどうして祖母が、突然こんなことを考え出したかということであった。が、その理由はやがてはっきりとわかって来た。

何でも四月も初めの三、四日頃であったろう。ある日私が用達しから帰って見ると、私の部屋の棚に古い行李が一つ載せられていた。そっとおろして見ると、中は空っぽで何も入っていなかった。ただ、破れたところに、内側から反物の包紙を貼って、細い白糸で縫いつけてあった。

「はてな、これをどうするつもりなんだろう。もしかすると私を……」と私は、それを見るなりこう考えた。

そう思うと私は何だか踊り上がりたいような軽い気持ちになった。が、やがてまた、何だか不安な気にもなった。とうとうお払い箱になるのかといった一種の傷つけられた自負心がそう思わせるのであった。

私はしかし、この行李について何も訊ねなかった。それには少しも気づかぬような風を装っていつものように働いていた。

叔父が私に、

「お前も永らくうちにいたが、学校も高等をすましたし、かたがたもうやがて結婚でもしなければならぬ年頃でもあるしするから、山梨の方へ帰るがいい、ちょうどおばあさんも明日広島の方へお発ちだから一緒に連れて行ってもらうがいい。