Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
なにがわたしをこうさせたか
何が私をこうさせたか
金子 ふみ子
Lesen Sie 何が私をこうさせたか (なにがわたしをこうさせたか) von 金子 ふみ子 (かねこふみこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 191.571 Zeichen · 383 Bildschirme
「お嫁入り前のあんたを裸にして帰すなんてほんとにすまない。だけど、これも運がわるいんだとあきらめて……」
母は幾度か幾度かこんなことを繰り返して途々叔母に詫びた。その眼には涙さえ浮んでいた。
私達は途中まで送って帰って来た。停車場まで送って行った父は夕方になって帰って来た。
ああ何という朗らかな晩だったろう。子供心にも私はほっと一安心した。静かな、静かな、平和な晩だ※(感嘆符二つ、1-8-75) けれど、やがて私達は余りにも静かな生活を余儀なくされなければならなかった。なぜなら、すぐその翌日だったか四、五日経ってからだったか、父もまた私達の家から姿をかくしたからであった。
「ああ、くやしい。二人は私達を捨てて駈け落ちしてしまったんだ」
と母は歯を噛みしばって言った。
胸に燃ゆる憤怨の情を抱きながら、藁すべにでも縋りつきたい頼りない弱い心で、私達はそれから、二人の在所を探して歩いた。そしてとうとうある日、私達の家から持って行った夜具を乾してある家を目あてに二人を見出すには見出したが、私達はまた、例の下駄の鞭に見舞われただけで、何一つそこからは救いを得なかった。