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Japanische Klassiker mit Furigana

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なにがわたしをこうさせたか

何が私をこうさせたか

金子 ふみ子

Lesen Sie 何が私をこうさせたか (なにがわたしをこうさせたか) von 金子 ふみ子 (かねこふみこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 191.571 Zeichen · 383 Bildschirme

Aozora Bunko

「金子さん、お前さんのお金はいつも大きいのはどうしたの? 一円札で一枚や二枚買う人に売っちゃいけないって、ちゃんと言っておいたはずだがね」

私は事情を話した。おかみさんはしかし、その事情を斟酌しなかった。そして言った。

「困ってしまうねえ、そんなことでは……小さいお金はうちで要るんだから、これからは自分勝手に、ただで替えてやったりなんかしないで頂戴!」

このことについては、おかみさんがやかましく言うのには理由があった。おかみさんは売子の集めて来た小銭を両替店に持って行って、いくらかの歩合をもらって来るのを自分の内職としていたのだ。私はそれを知らないでいたのである。

私達の労働時間――売る時間――は夕方の四時半から夜中の十二時半まででざっと八時間だった。が、その間ずっと立ち通しなのでかなり疲れた。七時頃までは人通りも多いし、ちょうどその頃は夕刊を見たい時分なので、新聞はよく売れた。だからその頃までは忙しさに紛れて疲れは忘られていたが、九時十時となると、売れ足が遠くなって来るので、自然と退屈にもなれば、気の張りも弛み、そして疲れが急に出てくるのだった。