Japanische Klassiker mit Furigana
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なにがわたしをこうさせたか
何が私をこうさせたか
金子 ふみ子
Lesen Sie 何が私をこうさせたか (なにがわたしをこうさせたか) von 金子 ふみ子 (かねこふみこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 191.571 Zeichen · 383 Bildschirme
一切の苦悩を忘れて、みんなと一緒に私も神を讃美していた。そうして私は、いつの間にかクリスチャンの仲間にはいっているのであった。
伊藤は私に、湯島の新花町に間を借りてくれた。それから、彼の知合いの粉石鹸屋から三、四円分の品物を仕入れてくれた。私は早速、その粉石鹸をもって夜の露店商人に変った。
場所は神田の鍋町であった。四時か五時、何でも夕飯の仕度に豆腐屋のラッパが街にきこえ始まる頃、伊藤の買ってくれた小さいブリキの洗面器に、二分芯の置ランプと、五、六枚の古新聞と三十そこそこの粉石鹸の袋とを、ごた混ぜに入れて縞木綿の風呂敷に包んで、私は私の新しい商売へと出かけるのであった。
鍋町から丁字形に、表の電車通りに突き当ろうとする角のところが、私の新しい売店であった。
私の側には、講談倶楽部や子供雑誌や彩色刷の浮世絵などを並べた古本屋があり、その隣にはとうもろこし屋のお婆さんが、箱の上に座りこんで、前に置いた台の上に七輪をのせ、ばたばたと団扇をはたいてとうもろこしを焼いていた。私と向いあった往来の向い側には、古着屋が店を開いており、その隣には袴を穿いて口鬚をはやした、大分もう年をとった一人の男が、オットセイの黒焼きだとか、蘇鉄の果だとか称している、えたいの知れないものを台の上にのせて、演説口調で何か能書きを並べたて