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Japanische Klassiker mit Furigana

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なにがわたしをこうさせたか

何が私をこうさせたか

金子 ふみ子

Lesen Sie 何が私をこうさせたか (なにがわたしをこうさせたか) von 金子 ふみ子 (かねこふみこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 191.571 Zeichen · 383 Bildschirme

Aozora Bunko

が、それがかえって私を寂しがらせた。せめてこんなお爺さんが自分の祖父か父かであってくれたなら……と、私はこう思うのであった。

店の様子が陰気なので大抵の人は気がつかずに行きすぎたり、気がついてもちらと一瞥を投げるだけで通り越してしまうが、たまには若い男が、何にするのか――多分私をからかうつもりででもあろう、物好きに一つ二つ買って行くことがあった。が、そんな時にも十銭の買物に五十銭や一円の紙幣を出されて困ることが多かった。でもそうした時も、隣のお爺さんと懇意になっているので都合がよかった。

「ちょっとお待ち下さい」と私は客に言い置いて、客の渡した金をお爺さんに渡して細かいのに替えてもらうと、たった十銭を自分の手に残したきり、残りはそっくりそのまま客に返してしまうのであった。

そんな風であったから一晩の売上げは五十銭か七十銭、せいぜいのところで一円ぐらいだった。それで三割の口銭と来ているのだから、食って行ける道理がなかった。時には売上げをみな使っても、その日の食いぶちが上って来ないことさえあった。そうしてそんなことから、仕入れの数が自然と減ってきて、ただでも寂しい店が一晩一晩と寂しくなって行くのだった。