Japanische Klassiker mit Furigana
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なにがわたしをこうさせたか
何が私をこうさせたか
金子 ふみ子
Lesen Sie 何が私をこうさせたか (なにがわたしをこうさせたか) von 金子 ふみ子 (かねこふみこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 191.571 Zeichen · 383 Bildschirme
表通りから細い横町に折れて七、八間行くと、ちょっとした庭のある小ぢんまりとした住宅があった。そっと家の中を覗いて見ると、玄関わきの部屋の窓際で、おかみさんらしい女が鏡台の前に座って、髪結いに髪を結わせていた。ここだ、この家だと私はその中に這入ろうとした。が、やっぱり気おくれがして、しばらくはその入口のところでぐずぐずしていなければならなかった。でも、再びまた自分を叱って、やっとの思いで玄関の硝子戸をあけて中に這入った。
「ごめんくださいまし」と私はおどおどしながら言った。
「はい」と障子越しに答えた。
「奥さん、粉しゃぼん買っていただけないでしょうか……安くてよくおちるのですが……」
こう言って私は、包の中から品物を出そうとした。けれど、品物を取り出すひまもなく、きっぱりと突慳貪に私は断られた。
「せっかくですが、今手がふさがっていますから」
手が塞がっている? 物貰いと私は間違えられたのだ! 脳天から打ちのめされたような気がして、私はもうふらふらとした。そして解きかけた風呂敷包をも一度結んで、悄然と泥棒犬のようにその家を出た。
「まあ、何てうるさいんでしょう、この頃は毎日のように孤児院が来るのねえ。