Japanische Klassiker mit Furigana
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なにがわたしをこうさせたか
何が私をこうさせたか
金子 ふみ子
Lesen Sie 何が私をこうさせたか (なにがわたしをこうさせたか) von 金子 ふみ子 (かねこふみこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 191.571 Zeichen · 383 Bildschirme
砂糖屋にいた時の忙がしさとたいした変りはない。けれど、何といってもここは身内の家であるから多少の時間の融通はついた。それに小遣銭を一ヶ月五円ずつ貰うことにしたから、そのうちで、二円の月謝と二円三十銭の電車賃とを引いて七十銭しか残らなかったけれど、ペンやインキを買うぐらいの余裕はあった。でも、読書慾がますます旺盛になったこの頃の私にとっては、一冊の余分の本も買えないことはかなりの苦痛でもあった。
学校で私は二人の社会主義者を知った。一人は徐という鮮人で、口数の少い、温和しい、むしろ重苦しい顔をした男だった。私のすぐの左隣の机に座って、時間の合間合間にはいつも黙りこくって『改造』を読んでいた。
徐は朝鮮の富裕な家庭から留学しているのではなく、私と同じに、始終生活におびやかされながら勉強していたので、多分学校に出る余裕もなくなったのであろう。やがて程なく来なくなった。が、その後約一年の後、私が朴と同棲してから、徐も私達のグループになって、一緒に機関紙を出したり、運動したりした。徐はしかし、身体が弱くて、よく病気をするので、その後郷里へ帰ったが、私達の入獄した最初の冬の頃、何でも肋膜か何かで京城の病院で死んだという知らせがあった。