Japanische Klassiker mit Furigana
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なにがわたしをこうさせたか
何が私をこうさせたか
金子 ふみ子
Lesen Sie 何が私をこうさせたか (なにがわたしをこうさせたか) von 金子 ふみ子 (かねこふみこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 191.571 Zeichen · 383 Bildschirme
あの時からずっとお前と二人きりでいたら、こんなにも落ちぶれはしなかったろうに」
母は悲しそうに首を垂れた。しばしば言葉もとぎれた。もう一度顔をあげたときには諦めたように、ややはきはきとものを言った。
「だけど今じゃもう別れたくっても別れられない破目になっている。こんなことだったら、いつか別れかけたときに一思いに思い切ってしまえばよかった……」
私には何のことだかわからなかった。ただ母の意気地なさがはがゆかった。
母はしょっちゅう小林に文句を言いつづけた。けれど小林は挽臼のように動かなかった。母は諦めたように独りで麻糸つなぎの内職をしていた。そのうち母さえもそれを止めてしまった。どこか悪いらしく生気のない顔をしていつも寝転んだり起きたりしていた。
でも私は何といっても子供だった。そんな苦しい目にあっていても、やはり外に出て遊びたかった。ある日も私は近所の子供と附近の土手下で遊んでいると、そこへ母がひょっくりと大儀そうな足どりでやって来て、私を呼びとめた。
「なあに母ちゃん」と私が答えると母は力のない声で、そこいらに鬼灯の木がないかと訊いた。子供は親切である。