Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ひかりあういのち
光り合ういのち
倉田 百三
Lesen Sie 光り合ういのち (ひかりあういのち) von 倉田 百三 (くらたひゃくぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 130.439 Zeichen · 263 Bildschirme
さあ、行きましょう」
と針をまわした。針は間違いなく六時二十三分に止った。
喝采の中に彼女は愛らしく裾をつまんで、一揖して退いた。
私はますます彼女に引きつけられた。彼女の出るのが待たれた。彼女は幾度も出た。鏡の中から蝶になって出て来たり、ピストルを打って花道から出たりした。
中にも私がチャームされたのは水芸の始まる前のアトラクションのような形で、ピエロを対手におどって見せたダンスであった。私はそうした洋装になり切って、西洋のダンスをおどるような少女を初めて見たのであった。
私の未知の美への好奇はひどく動いた。彼女は幕合に、他の二、三人のやはり洋装した少女たちと露わな腕に花籠を持って観客の間を絵葉書や、花や、サイン入りのプロマイドなど売って歩いた。私たちの直ぐ側を彼女は通った。十四か十五――十六にはまだなるまいと思われるほんの少女であった。
姉は花とプロマイドを買った。
私は天花に心をとられて、すみ子のことを忘れていた。すみ子はそれでも幸福そうにしていた。彼女はおぼろずしをお皿によそって私たちにすすめたり、水菓子をむいたりして世話を焼いた。手際よく、自然に見えた。