Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ひかりあういのち

光り合ういのち

倉田 百三

Lesen Sie 光り合ういのち (ひかりあういのち) von 倉田 百三 (くらたひゃくぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 130.439 Zeichen · 263 Bildschirme

Aozora Bunko

2

恐らく九つの年だろう。両親への復讐心のあらわれだ。何が気に食わなかったのかは記憶していない。とにかく愛してくれてるものへの幼稚な復讐心だ。こうした拗ねと甘えとは私たち同胞のつきものだ。ただし他家へ養女にやられた姉妹はこの気持は知るまい。それ程両親は私たちを愛し、私たちも両親を愛した。後年、社会が私たちに、冷たく冷たく感じられるのも、こうしたスィートな幸福を知っているからだ。今日の社会は拗ねることも、甘えることも許しはしない。しかし人と人とのつながりとはこうした機微がなくては、有機的に融け合うものでないのではあるまいか。

2

尊いものとして、幼ない心に沁みついている記憶は髪の真白な、色沢のいい顔色をした祖母の姿だ。私の下には妹が二人あったので、私は十三の歳いよいよ五里離れた三次町の中学に行く時まで、この祖母と寝た。祖母と寝るものだと思っていた。たまに父母の所で寝ると勝手が違って眠れなかった。身のまわりの世話はこの祖母がしてくれたのだ。私は小学校にあがる頃まで寝小便のくせがあったが、冷たく濡れた方へ祖母が寝かえてくれたものだ。痒いと言っては祖母にかかせた。