Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ひかりあういのち

光り合ういのち

倉田 百三

Lesen Sie 光り合ういのち (ひかりあういのち) von 倉田 百三 (くらたひゃくぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 130.439 Zeichen · 263 Bildschirme

Aozora Bunko

と言ったのが私の耳に残っている。私が二十四の時、この先生の謝恩会が企てられた。何しろ郷党の先輩も皆この先生の手塩にかかっているので、大勢あつまった。私が謝恩の詞を書いた。私はこの校長さんに跪いてスリッパを揃えた時心から幸福であった。やはり紋付、袴に、靴といういでたちであった。

藤井栄という受持ちの先生は、眉目清秀の詩人気風の先生だった。私の家の雪子姉はどうして知り合ったものか、私によくこの先生への手紙をことづけた。そっと渡してくれと言うのだ。それが恋文であることを気づかなかったのはさすがに私も子供だったものだ。

和田先生という女の先生があった。私はこの先生を見ると紫色の匂いが漂うような憧憬を感じた。私がアカサタナ、ハマヤラワと得意の横読みをやって見せると、微笑んで、

「よく読めますこと」

と言ってくれた。今から思えば、小学二年の頃で、先生は二十一、二歳だったわけだが、ずっと年上の人としか思われない。少しねじれた特色のある口もと、美しいインテリゼンスのしのばれる目つきなど今でもハッキリ浮かんで来る。しかし生きていらして、もう六十歳以上におなりになってるわけだ。