Japanische Klassiker mit Furigana
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ひかりあういのち
光り合ういのち
倉田 百三
Lesen Sie 光り合ういのち (ひかりあういのち) von 倉田 百三 (くらたひゃくぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 130.439 Zeichen · 263 Bildschirme
私は一人息子で両親の寵をあつめていたが、この姉だけは気に入らないとぽんぽん私を叱りつけた。そのくせ非常に可愛がってくれるのだ。
九の日、九の日に市が立って店が賑おうたが、ある時在方の女客が品物を盗んだ事があった。私が驚いたのには、豊子姉はその客の頬を平手で叩いた。女客は面を真赤にし、ふところから盗んだ品がころがり出た。女客はまだ若く、在方の嫁さんらしかった。
が姉はすぐその女客が可哀そうになって、怒る店員に対して、その女をかばった。そしてそっと横門からかえしてやった。
姉は芝居が大好きで役者をひいきした。幕を贈ったり、衣裳をやったりした。私の家は小屋元なので、いつも一番いい席に赤い毛布が敷いてとってあり、豊子姉は妹たちに着飾らせて、それをつれて、自分が女王のようにまん中に坐っていた。しかし芸を見る目は鋭かった。姉がひいきする役者は確かにいい所があった。姉はまた茶屋のお主婦や、芸者をひいきした。その時代に、狭い土地で役者買い、芸者買いするのはよ程大胆な仕打ちであった。しかし姉はそんな仕打ちをしても卑しい感じはしなかった。
出入りの男、女には好き、嫌いをした。