Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ちからもち

力餅

島崎 藤村

Lesen Sie 力餅 (ちからもち) von 島崎 藤村 (しまざきとうそん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 65.974 Zeichen · 130 Bildschirme

Aozora Bunko

三 土と水

もっとも、手ぬぐいでうしろはち巻きにしただけでも、からだが引きしまるように、昔の人がかたく髪を束ね、その根を細く強い元結で引きしめて、頭に力を入れたろうかと思いますと、いちがいにそれをはやりおくれの古くさい風俗として笑えません。おそらく荒町の鍛冶屋さんも、鉄の槌を握る時の助けとして、一生そんなチョンまげで通したのでしょう。この鍛冶屋さんは、わたしたちの学校の体操教師で大井さんという人のおとうさんでした。わたしは大井さんを通して、この鍛冶屋のおとうさんにくわを一丁頼みました。さあ、これです、これがおやじの打ったくわですと言って、大井さんがさげてきてくれたのを見ましたら、なるほどチョンまげで通すほどの人の気象がそのがっしりとした柄のついた一丁のくわにもあらわれていました。

三 土と水

どうしてこんなくわなぞを造ってもらったかと言いますに、わたしもいなかへ来たからには学校へ通うかたわらくわでも握って、自分のこころを鍛えるばかりでなく、からだをも鍛えようとしたからでした。

おもしろい風体のお百姓ができあがりました。わたしはほおかむり、しりはしょりで、ももひきもはいていません。