Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ちからもち

力餅

島崎 藤村

Lesen Sie 力餅 (ちからもち) von 島崎 藤村 (しまざきとうそん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 65.974 Zeichen · 130 Bildschirme

Aozora Bunko

四 馬市の立つ町

五 行商

なんと、くりめしの好きな橘翁さまはその画像の中に残って、子孫の末を見守っていてくださることでしょう。

四 馬市の立つ町

木曾福島は馬市の立つ町としても昔から知られています。その馬市のことを木曾地方のものは「お毛附」とも言います。木曾は馬の産地で、馬を飼わない百姓はなかったくらいですから、福島に市の立った時は近在のものが木曾駒を持ち寄ります。それを買いに諸国から博労が入りこんできます。町もにぎわいの時です。

橘翁さまの始めた薬はそんな時の役にも立って、町へ集まって来た博労が帰りがけに、よく姉の家へ立ち寄り、いく袋となく高瀬の薬を求めて行くと言います。聞いてみれば、博労はひいている馬に高瀬の薬を添え、それを木曾駒の証拠として、ほかの買い手へ売り渡す時に用いるとか。一度ひろまった薬はどんなところで、どんなふうの木曾みやげになるものとも知れません。これには橘翁さまも草葉のかげで、にが笑いしていられることでしょうか。

五 行商

しかし、橘翁さまの始めた薬がこんなにひろまるまでには、そのかげに何ほどの人のほねおりがかくれているとも知れません。

もとより、木曾山の熊の胆に目をつけて、それを土台に製薬の業を思い立ったのは、橘翁さまあってのことです。