Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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あいこくしんわたしはこうおもう

和人は舟を食う

知里 真志保

Lesen Sie 和人は舟を食う (あいこくしんわたしはこうおもう) von 知里 真志保 (ちりましほ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 70.567 Zeichen · 144 Bildschirme

Aozora Bunko

ところが、父さんも、母さんも、兄さんだちも、何の病気か、ほんの二、三日寝こんだかと思うと、ぽっくりと死んでしまって、おれはたちまち独りぼっちになってしまった。村の人々は独りぼっちのおれをなにくれとなく慰めてくれ、何かうまいものがあればいちばん先におれに届けてくれた。

ところで、おれには叔父がひとりあって、村の上手を支配していた。たいへんな長者だが、ひどく意地の悪い人で、おそろしい欲ばりだという評判だった。ただひとりの肉親の叔父だから、ときどきその家の戸口まで行ってみるのだが、ふり向いてくれようともしなかった。たいして近い親類でもない連中ですらあんなに親切に世話してくれているのだから、まして肉身の叔父とあれば、父さんや兄さんだちになりかわって、沖漁から山狩から舟掘り網つくり彫刻などについて、いろいろ教えてくれてもよさそうなものだが、何ひとつ教えてくれようともしなかった。

その叔父が、ある日何と思ったか、にこにこしながらやって来て、おれを山狩りにさそった。叔父のことだからどうせろくな考えではあるまいと、心の中で神々に祈りながらついて行くと、ずっと山奥に大きな穴があった。