Japanische Klassiker mit Furigana
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ちきゅうはっきょうじけん
地球発狂事件
海野 十三
Lesen Sie 地球発狂事件 (ちきゅうはっきょうじけん) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 86.306 Zeichen · 173 Bildschirme
尤も船長自身もそれについて詳しい顛末は知らなかった。ただ、或る重大な事件が昨日来、ワーナー調査団に発生して目下極力善後措置に努力中だとは知っていたが……。
食事の途中で、この船が午後三時にオルタ港へ入る予定であることが発表された。
そうなると、ドレゴの胸は怪しく鳴りだした。いよいよオルタへ入るのだ。彼を待っている「崇拝者」と顔を合わすことになるのだ。その「崇拝者」は二度に亙って、彼に対して帰国をすすめた。そして埠頭に花束を持って彼を迎えるであろうと約束した女性にはちがいないと思う。一体、誰であろうか。オルタの町に、美人は多い。彼女はその中の誰であろうか。ドレゴは、かねて彼の胸に灼けついた若い女性たちの顔を丹念に一人づつ思い出してみては、首をかしげるのであった。
酒場「青い靴」のスザンナであろうか。それとも「極光」のペペであろうか。いや、それでなくもっと高貴な婦人、たとえばプルスカヤ伯爵夫人か、公爵令嬢マリア・ムルマンクか。さっぱり見当がつかないなあ。
それからそれへと、いくら思い出してみてもこれならばという自信の湧き出る美しい女性を探し当てることはできなかった。