Japanische Klassiker mit Furigana
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しおばらたすけいちだいき
塩原多助一代記
三遊亭 円朝
Lesen Sie 塩原多助一代記 (しおばらたすけいちだいき) von 三遊亭 円朝 (さんゆうていえんちょう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 138.733 Zeichen · 274 Bildschirme
多「ヒエヽお呼なせいやしたか」
善「家のお内儀さんとも話をして居るんだが、お前もまア家へ来てから最う十一年になるが、月日の経つのは早いもんだのう」
多「はい、早いもんでがんすなア」
善「お前も十年の年季は勤め、礼奉公を三年勤めようと云って骨を折って呉れるお蔭で、身代の助けになった事も毎度あるんだが、最う奉公も十分だから、こゝらで国へ帰って、日頃望みの国の家を立てたら宜かろうと思う、それにお前も隠して居るから私も聞きもしなかったが、一体お前の国は何処だえ」
多「はい、誠に有難うがんす、只今まではお尋ねが有りましても、国の家の事や私の身の上を申しやせんでしたが、もう年季通り勤め上げ、お暇が出て国へ帰るのも近いこんだから、お隠し申しやせんが、実は上州利根郡沼田下新田という所の百姓、鹽原角右衞門の忰多助と申す者でがんす」
善「ふん、下新田と云うのは、それは大分、なんだナア山の中の様子だのう」
多「はい左様でがんすが、私種々申すに申されやせん間違が有って、国の家が潰れかゝりやんしたから、辛えのを忍んで居りましたが、母や女房が心得違えの者で、私をマア殺すべいとまでに悪企みをされやしたから、私も殺されては国の家を立てる