Japanische Klassiker mit Furigana
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しおばらたすけいちだいき
塩原多助一代記
三遊亭 円朝
Lesen Sie 塩原多助一代記 (しおばらたすけいちだいき) von 三遊亭 円朝 (さんゆうていえんちょう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 138.733 Zeichen · 274 Bildschirme
九
のを、漸く遁れてまいる道で、又悪者のために捕まって斯る危い目に逢いまするのは、神も仏もないものか、実に不憫至極な訳でございます。これより多助の身の上如何相成りますか、次囘までお預りに致しましょう。
九
引続きまする人情噺しは兎角お退屈勝ちの事でございまして、草双紙でも芝居でも善人あり悪人あり、善人が悪人のために困苦をいたし、後に善人栄えて悪人亡び、失いました宝が出て可愛い同志が夫婦に成るという是れがどの跋でも同じようでございます。善悪二つあるかと云うと一つだと仰しゃいます方がありますが、其の一つは何だと云うと無形のもので、とんと形がない、善の魂が悪くなるのは何ういう訳だと伺って見ますと、或るお物識のお講釈に、先ず早く云えば月に雲の掛るようなもので、これなどは圓朝にも解りますから、成程と云うて感じまして聞きましたが、唯人が何も思わずに居ります時の心は冴えたる月のようなもので、誠に清らかで晴々としている所、煩悩の雲が掛り、心の月を曇らせますと申すは、向うでヒラ/\と青い札を勘定して居ると、あゝ大層札を持って居るなと思えば、慾張った