Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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しおばらたすけいちだいき

塩原多助一代記

三遊亭 円朝

Lesen Sie 塩原多助一代記 (しおばらたすけいちだいき) von 三遊亭 円朝 (さんゆうていえんちょう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 138.733 Zeichen · 274 Bildschirme

Aozora Bunko

杣「はい、これより二里ばかり下でございます」

傳「それじゃア此の薪は背負って下るのですかえ」

杣「いゝえ、此の難所を薪を担いでは下りられません」

傳「それじゃア馬の脊で下しますのかね」

杣「いや馬では猶いけません」

傳「それじゃア何うしますえ」

杣「この谷川へ投り込んで置きますと、ちょうど翌日の昼時分に私共の村に流れて着きます」

傳「へえ、のんきなものですなア、お茶を一つ戴きますよ」

と云っている所へ雑木山から出て来たのは、その杣の女房と見えて、歳ごろは二十七八で色白く鼻筋通り、山家には稀な女でございます。細帯に両裾を端折り、亭主の手助けをして居りますものと見え、両人とも中よく働いて居りますを見て、

傳「宇之さん、こういう山の中の女だから猶お目立ちやすが、斯様なにくすぶって居るが、これを江戸へ持って往って磨いて見ねえ、どんな紙屑買が見倒しても奥様の価値があるぜ」

宇「へえ成程、いゝ人柄ですねえ」

と思わず宇之助が見ると、八年前に別れました主人鹽原角右衞門夫婦ゆえ、

宇「お懐かしい、どうして此様な処にお出でなさいました」

と女の側にばら/\と駈寄りまして、草原へ手を突きますと、