Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠6
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠6 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 185.112 Zeichen · 362 Bildschirme
「もし、皆さん、少々お待ち下さいまし、どういうわけか存じませぬが、わたくしは通りかかった盲目の者でございます」
お喋り坊主の弁信は、どうしても持って生れたお節介をやめることはできないものと見えます。そこで九曜巴の提灯を振りかざして、大勢の中へ飛び込んだものです。
けれども、それは受入れらるべくもありません。この制裁は、単純なる意味の喧嘩や口論とは違って、これは土地の風儀で、重なる人が先に立ってやらないまでも、その為すことを黙許しなければならない制裁ですから、立って見ている者のうちにも、必ずやかわいそうだと思う人も、一人や二人ではあるまいけれど、それを、どうとも口出しのできない性質のものでした。たとえ、役人たちが通りかかっても、それと聞いては、見て見ぬふりをするよりほかはない種類の制裁に属するものでありました。
言うまでもなく不義をした男女です。男には女房があるかないか知れないが、女には確かに夫のある身です。その道ならぬ恋を重ねて露われた時に加えらるる制裁は、時によりところによっては、非常な惨酷な私刑となって現われて来ることがあります。二人は、その哀れむべき、憎むべき犠牲であってみれば、この場合に弁信風情が取付いたとて、詮方のないものであります。