Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

きせつのないまち

季節のない街

山本 周五郎

Lesen Sie 季節のない街 (きせつのないまち) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 201.379 Zeichen · 394 Bildschirme

Aozora Bunko

「だいじょぶだよ、心配しなくってもいいよ」子供は父を力づけるように云った、「ぼくはもうすぐ治るよ」

「そりゃあそうさ、そんなことは心配なんかしてやしないがね」父親は自分の腹を撫でた、「こういうときは絶食がただ一つの治療法なんだが、――それにも度があるんでね」

子供は済まなそうな眼で父を見た。父はもう治ったから、なにか喰べなければならないのだ。おそらく腹がへって耐えられなくなったのだろう。そしていま自分に、そのことを訴えているのだ、ということが子供にはよくわかった。

「ぼく、あるけるといいんだけれどね」と子供は云った、「もうすぐあるけると思うんだけどな」

「おう、おう、とんでもない」父親は手を振った、「きみにのんべ横丁へいってくれなんていうわけじゃないさ、どうしてもなにか喰べなくちゃならないとしたら、おれだって自分でいって来るよ、そうじゃないんだ、それほどまだ腹はへってやしないんだ、この下痢というやつには、絶食するしか療法はないんだし、絶食は長く続けるほどあとのためにいいんだ、空腹といったって、人間は十日や十五日飲まず食わずでいても、死ぬもんじゃないんだな」