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Japanische Klassiker mit Furigana

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しょうせつ ほととぎす

小説 不如帰 

徳冨 蘆花

Lesen Sie 小説 不如帰 (しょうせつ ほととぎす) von 徳冨 蘆花 (とくとみろか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 129.742 Zeichen · 256 Bildschirme

Aozora Bunko

「何かわからないのですけど、お母さまが何度もうなずいていらっしゃいましたわ。――お千鶴さんが、あの方と山木さんといっしょに連れ立っていなさるのを見かけたって話したから、こんな夢を見たのでしょうね。ねエ、あなた、千々岩さんが我等宅に出入りするようなことはありますまいね」

「そんな事はない、ないはずだ。母さんも千々岩の事じゃ怒っていなさるからね」

浪子は思わず吐息をつきつ。

「本当に、こんな病気になってしまって、おかあさまもさぞいやに思っていらッしゃいましょうねエ」

武男ははたと胸を衝きぬ。病める妻には、それといわねど、浪子が病みて地を転えしより、武男は帰京するごとに母の機嫌の次第に悪しく、伝染の恐れあればなるべく逗子には遠ざかれとまで戒められ、さまざまの壁訴訟の果ては昂じて実家の悪口となり、いささかなだめんとすれば妻をかばいて親に抗するたわけ者とののしらるることも、すでに一再に止まらざりけるなり。

「はははは、浪さんもいろいろな心配をするね。そんな事があるものかい。精出して養生して、来春はどうか暇を都合して、母さんと三人吉野の花見にでも行くさ――やアもうここまで来てしまッた。