Japanische Klassiker mit Furigana
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しょうせつ ほととぎす
小説 不如帰
徳冨 蘆花
Lesen Sie 小説 不如帰 (しょうせつ ほととぎす) von 徳冨 蘆花 (とくとみろか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 129.742 Zeichen · 256 Bildschirme
られン、川島家にも代えられン。よウく分別のして、ここは一つ思い切ってたもらんとないませんぞ」
黙然と聞きいる武男が心には、今日見舞い来し病妻の顔ありありと浮かみつ。
「母さん、私はそんな事はできないです」
「なっぜ?」母はやや声高になりぬ。
「母さん、今そんな事をしたら、浪は死にます!」
「そいは死ぬかもしれン、じゃが、武どん、わたしは卿の命が惜しい、川島家が惜しいのじゃ!」
「母さん、そうわたしを大事になさるなら、どうかわたしの心をくんでください。こんな事を言うのは異なようですが、実際わたしにはそんな事はどうしてもできないです。まだ慣れないものですから、それはいろいろ届かぬ所はあるですが、しかし母さんを大事にして、私にもよくしてくれる、実に罪も何もないあれを病気したからッて離別するなんぞ、どうしても私はできないです。肺病だッてなおらん事はありますまい、現になおりかけとるです。もしまたなおらずに、どうしても死ぬなら、母さん、どうか私の妻で死なしてください。病気が危険なら往来も絶つです、用心もするです。それは母さんの御安心なさるようにするです。でも離別だけはどうあッても私はできないです!」