Japanische Klassiker mit Furigana
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しょうせつ ほととぎす
小説 不如帰
徳冨 蘆花
Lesen Sie 小説 不如帰 (しょうせつ ほととぎす) von 徳冨 蘆花 (とくとみろか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 129.742 Zeichen · 256 Bildschirme
なに、明日は帰らなけりゃならん。邪魔に来たようだな。はッはッ」
「ばかな。――君それから宅に行ってくれたかね」
「昨朝ちょっと寄って来た。叔母様も元気でいなさる。が、もう君たちが帰りそうなものだってしきりとこぼしていなすッたッけ。――赤坂の方でもお変わりもありませんです」と例の黒水晶の目はぎらりと浪子の顔に注ぐ。
さっきからあからめし顔はひとしお紅うなりて浪子は下向きぬ。
「さあ、援兵が来たからもう負けないぞ。陸海軍一致したら、娘子軍百万ありといえども恐るるに足らずだ。――なにさ、さっきからこの御婦人方がわが輩一人をいじめて、やれ蕨の取り方が少ないの、採ったが蕨じゃないだの、悪口して困ったンだ」と武男は顋もて今来し姥と女中をさす。
「おや、千々岩様――どうしていらッしゃいまして?」と姥はびっくりした様子にて少し小鼻にしわを寄せつ。
「おれがさっき電報かけて加勢に呼んだンだ」
「おほほほ、あんな言をおしゃるよ――ああそうで、へえ、明日はお帰り遊ばすンで。へえ、帰ると申しますと、ね、奥様、お夕飯のしたくもございますから、わたくしどもはお先に帰りますでございますよ」