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Japanische Klassiker mit Furigana

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しょうせつ ほととぎす

小説 不如帰 

徳冨 蘆花

Lesen Sie 小説 不如帰 (しょうせつ ほととぎす) von 徳冨 蘆花 (とくとみろか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 129.742 Zeichen · 256 Bildschirme

Aozora Bunko

「源公を見ねえ。狐裘の四百両もするてえやつを着てやがるぜ」

「源か。やつくれえばかに運の強えやつアねえぜ。博ちゃア勝つ、遊んで褒美はもれえやがる、鉄砲玉ア中りッこなし。運のいいたやつのこっだ。おいらなんざ大連湾でもって、から負けちゃって、この袷一貫よ。畜生め、分捕りでもやつけねえじゃ、ほんとにやり切れねえや」

「分捕りもいいが、きをつけねえ。さっきもおれアうっかり踏ん込むと、殺しに来たと思いやがったンだね、いきなり桶の後ろから抜剣の清兵が飛び出しやがって、おいらアもうちっとで娑婆にお別れよ。ちょうど兵隊さんが来て清兵めすぐくたばっちまやがったが。おいらア肝つぶしちゃったぜ」

「ばかな清兵じゃねえか。まだ殺され足りねえてンだな」

旅順落ちていまだ幾日もあらざれば、げに清兵の人家に隠れて捜し出されて抵抗せしため殺さるるも少なからざりけるなり。

聞くともなき話耳に入りて武男はいささか不快の念を動かしつつ、次第に埠頭の方に近づきたり。このあたり人け少なく、燈火まばらにして、一方に建てつらねたる造兵廠の影黒く地に敷き、一方には街燈の立ちたるが、薄月夜ほどの光を地に落とし、やせたる狗ありて、地をかぎて行けり。