Japanische Klassiker mit Furigana
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しょうせつ ほととぎす
小説 不如帰
徳冨 蘆花
Lesen Sie 小説 不如帰 (しょうせつ ほととぎす) von 徳冨 蘆花 (とくとみろか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 129.742 Zeichen · 256 Bildschirme
語半ばに入り来し子爵夫人繁子、水色眼鏡の方をちらと見て「もうお帰りでございますの? あいにくの来客で――いえ、今帰りました。なに、また慈善会の相談ですよ。どうせ物にもなりますまいが。本当に今日はお愛想もございませんで、どうぞ千鶴子さんによろしく――浪さんがいなくなりましたらちょっとも遊びにいらッしゃいませんねエ」
「こないだから少し加減が悪かッたものですから、どこにもごぶさたばかりいたします――では」と信玄袋をとりておもむろに立てば、
中将もやおら体を起こして「どれそこまで運動かたがた、なにそこまでじゃ、そら毅一も道も運動に行くぞ」
出づるを送りし夫人繁子はやがて居間の安楽椅子に腰かけて、慈善会の趣意書を見ながら、駒子を手招きて、
「駒さん、何の話だったかい?」
「あのね、おかあさま、よくはわからなかッたけども、何だか幾の事ですわ」
「そう? 幾」
「あのね、川島の老母がね、リュウマチで肩が痛んでね、それでこのごろは大層気むずかしいのですと。それにね、幾が姉さんにね、姉さんのお部屋でね、あの、奥様、こちらの御隠居様はどうしてあんなに御癇癪が出るのでございましょう、本当に奥様お辛うございますねエ、でもお年寄りの事ですから、どうせ永い事じゃございません、てね、そんなに言いましたとさ。