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Japanische Klassiker mit Furigana

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しょうせつ ほととぎす

小説 不如帰 

徳冨 蘆花

Lesen Sie 小説 不如帰 (しょうせつ ほととぎす) von 徳冨 蘆花 (とくとみろか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 129.742 Zeichen · 256 Bildschirme

Aozora Bunko

六の一

本当にばかですよ、幾はねエ、おかあさま」

「どこに行ってもいい事はしないよ。困った姥じゃないかねエ」

「それからねエ、おかあさま、ちょうどその時縁側を老母が通ってね、すっかり聞いてしまッて、それはそれはひどく怒ってね」

「罰だよ!」

「怒ってね、それで姉さんが心配して、飯田町の伯母様に相談してね」

「伯母様に!?」

「だッて姉さんは、いつでも伯母様にばかり何でも相談するのですもの」

夫人は苦笑いしつ。

「それから?」

「それからね、おとうさまが幾は別荘番にやるからッてね」

「そう」と額をいとど曇らしながら「それッきりかい?」

「それから、まだ聞くのでしたけども、ちょうど毅一さんが来て――」

六の一

武男が母は、名をお慶と言いて今年五十三、時々リュウマチスの起これど、そのほかは無病息災、麹町上二番町の邸より亡夫の眠る品川東海寺まで徒歩の往来容易なりという。体重は十九貫、公侯伯子男爵の女性を通じて、体格にかけては関脇は確かとの評あり。しかしその肥大も実は五六年前前夫通武の病没したる後の事にて、その以前はやせぎすの色蒼ざめて、病人のようなりしという。されば圧しつけられしゴム球の手を離されてぶくぶくと膨れ上がる類にやという者もありき。