Japanische Klassiker mit Furigana
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こさかいふぼくしゅうはしがき
少年科学探偵
小酒井 不木
Lesen Sie 少年科学探偵 (こさかいふぼくしゅうはしがき) von 小酒井 不木 (こざかいふぼく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 152.885 Zeichen · 308 Bildschirme
俊夫君は、小田さんの話をじっと聞いておりましたが、この時、
「その藤田老人の甥というのはどこにおりますか」
と尋ねました。
「実は、こちらでも捜しているのだが、むろん行く先は分からず、一年ほど前から、一度も寄りつかないそうで、生きているのか死んでいるのかすら分からないのだ」
「それは困りましたねえ、その甥に聞けば、老人の自殺する事情も分かるでしょうに、時に、この事件はまだ新聞には出ていないようでしたねえ?」
と、俊夫君は言いました。
「自殺かどうかがはっきり決定されるまで、記事を差し止めたのだ」
俊夫君は、しばらく考えておりましたが、
「どうも、いま聞いただけでは、さっぱり見当がつきません。死体はまだそのままにしてありますか」
「いいや、暑い時節だから、昨日の朝、ひとまず仮埋葬に付した」
「それはなおさら困りましたねえ。しかし、ここでとやかく考えていたとてわかる道理はありませんから、これからすぐ藤田家へ案内してくださいませんか」
そこで私たちは身仕度をして自動車を雇いました。久しい間の照りで、道路には真っ白な土ぼこりがたまって、それがいかにも蒸し暑いような感を起こさせましたが、俊夫君の顔には、いかにも涼しそうな表情が浮かんでおりました。