Japanische Klassiker mit Furigana
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こさかいふぼくしゅうはしがき
少年科学探偵
小酒井 不木
Lesen Sie 少年科学探偵 (こさかいふぼくしゅうはしがき) von 小酒井 不木 (こざかいふぼく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 152.885 Zeichen · 308 Bildschirme
五
「え、どうしてそれが分かった。犯人はどんな人間かね?」
「まあ、捕まえるまで待ってください。ここを十時に出ればよいから、それまでラジオでも聴きましょう」
私は、どんな人間を逮捕することになるだろうかと腕がぴくぴくしました。頭では俊夫君にかないませんが、腕は憚りながら、柔道三段です。
私は今夜行わるべき犯人逮捕のことを色々想像しながら、その夜放送された筑前琵琶も浪花節も、うわの空で聴いていました。
五
午後十一時少し前に、私たち三人は、Y町の、殺人のあった家の軒端にたたずんで、犯人の通るのを待ちました。
意地の悪い俊夫君は、誰が犯人だかを教えてくれませんので、足音がするたびごとに、私はびくびくしました。犯人が通れば、俊夫君が合図することになっており、合図があれば私が飛びかかることになっております。
中年の女、角帽、湯屋帰りの紳士などが数人私たちの前を通り過ぎました。あたりは真っ暗ですけれど、それでも、遠くの軒灯の光で、私たちのいることは、通り過ぎる人にも分かります。現に、二三人の人は私たちが何をしているのかと、怪しく思ってじろじろ眺めてゆきました。
「いいかい、俊夫君、僕たちのいることを犯人が感づいて、捕まえられぬ先に逃げはせぬかい?」