Japanische Klassiker mit Furigana
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やまのじんせい
山の人生
柳田 国男
Lesen Sie 山の人生 (やまのじんせい) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 116.022 Zeichen · 226 Bildschirme
一一 仙人出現の理由を研究すべきこと
少なくとも口で我々にあんなことを説いて聞かせても、もう今日では耳を傾ける者はあるまい。故に書物になって残っているというだけで、特段にこれを尊重すべき理由はない道理である。
一一 仙人出現の理由を研究すべきこと
「うそ」と「まぼろし」との境は、決して世人の想像するごとくはっきりしたものでない。自分が考えてもなおあやふやな話でも、なんどとなくこれを人に語り、かつ聴く者が毎に少しもこれを疑わなかったなら、ついには実験と同じだけの強い印象になって、のちにはかえって話し手自身を動かすまでの力を生ずるものだったらしい。昔の精神錯乱と今日の発狂との著しい相異は、じつは本人に対する周囲の者の態度にある。我々の先祖たちは、むしろ怜悧にしてかつ空想の豊かなる児童が時々変になって、凡人の知らぬ世界を見てきてくれることを望んだのである。すなわちたくさんの神隠しの不可思議を、説かぬ前から信じようとしていたのである。
室町時代の中ごろには、若狭の国から年齢八百歳という尼が京都へ出てきた。また江戸期の終りに近くなってからも、筑前の海岸に生まれた女で長命して二十幾人の亭主を取替えたという者が津軽方面に出現した。