Japanische Klassiker mit Furigana
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やまのじんせい
山の人生
柳田 国男
Lesen Sie 山の人生 (やまのじんせい) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 116.022 Zeichen · 226 Bildschirme
二二 山女多くは人を懐かしがること
導者曰ふ。これ怪物があま皮を食ひたる也。怪物は又篠竹を好みて食ふといへり。糞の中には一寸ばかりに噛み砕ける篠竹あり。獣の毛もまじりたりしとかや、按ずるに是は狒々と称するものにて、山丈とは異なるなるべし」(以上)。この話はいかにも聴いた通りの精確な筆記のようだが、やはりよく見ると、文人の想像が少しはまじっていること、あたかも噛み砕いた篠竹のごとくである。例えば長き唇反り返るとあるのは、支那の書物に古くからあることで、じつはどんな風に長いのか、日本人には考えもつかぬ。とうてい夜の引明けなどに眼につくような特徴ではなかったのである。山丈のジョウは高砂の尉と姥などのジョウで、今の俗語のダンナなどに当るだろう。すなわち山人の男子のやや年輩の者を、幾分尊んで用いた称呼にして、正しく山姥と対立すべき中世語であった。
二二 山女多くは人を懐かしがること
全体に深山の女たちは、妙に人に近づこうとする傾向があるように見える。或いは婦人に普通なる心弱さ、ないしは好奇心からではないかと、思うくらいに馴々しかったこともあるが、それにしては彼らの姿形の、大きくまた気疎かったのが笑止である。