Japanische Klassiker mit Furigana
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やまのじんせい
山の人生
柳田 国男
Lesen Sie 山の人生 (やまのじんせい) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 116.022 Zeichen · 226 Bildschirme
四 稀に再び山より還る者あること
それがある程度まで人の平常の行為と考え方とを、左右していたことは立証することができる。我々の親たちの信仰生活にも、これと交渉する部分が若干はあった。しかも結局は今なお不可思議である以上、将来いずれかの学問がこの問題を管轄すべきことは確かである。棄てて顧みられなかったのはむしろ不当であると思う。
四 稀に再び山より還る者あること
これは以前新渡戸博士から聴いたことで、やはり少しも作り事らしくない話である。陸中二戸郡の深山で、猟人が猟に入って野宿をしていると、不意に奥から出てきた人があった。
よく見ると数年前に、行方不明になっていた村の小学教員であった。ふとした事から山へ入りたくなって家を飛び出し、まるきり平地の人とちがった生活をして、ほとんと仙人になりかけていたのだが、或る時この辺でマタギの者の昼弁当を見つけて喰ったところが急に穀物の味が恋しくなって、次第に山の中に住むことがいやになり、人が懐かしくてとうとう出てきたといったそうである。それから里に戻って如何したか。その後の様子は今ではもう何ぴとにも問うことができぬ。
マタギは東北人およびアイヌの語で、猟人のことであるが、奥羽の山村には別に小さな部落をなして、狩猟本位の古風な生活をしている者にこの名がある。