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Japanische Klassiker mit Furigana

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かいじんとしょうねんたんてい

怪人と少年探偵

江戸川 乱歩

Lesen Sie 怪人と少年探偵 (かいじんとしょうねんたんてい) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 36.648 Zeichen · 74 Bildschirme

Aozora Bunko

服を頭の上にくくりつけたのは、その細引きでした。

「井上さん、もうぼくは立っていられないよ」

ポケット小僧が、かなしそうな声を出しました。

「ああ、きみは、背がひくいからね。水はどこまできた?」

くらやみの中で井上君がたずねます。

「あごまできたよ。もうじき、口までくるよ。そうすると、ものも言えないし、いきもできなくなるよ」

「じゃあ、およぐんだよ。ぼくのからだにつかまってれば、らくだからね。さあ」

そういって、井上君は両手をさし出しました。ポケット小僧は、手さぐりで、それにつかまり、足をはなして、水にうきながら、井上君のからだに、だきつきました。

「うん、そうしてればいい。らくに浮いてるんだよ。いつまでおよいでいなければならないか、わからないのだからね。ぼくも、いまに、およぐよ」

そのうちに、水は井上君の首まで、のぼってきました。

「たすけにきてくれるだろうか」

ポケット小僧が、こころぼそい声でいいました。

「きっとくるよ。こういうときには、あくまで、がんばるんだ。そうすれば、きっと運がひらけてくるよ」

井上君は、けなげに、こたえました。

「あっ、いけない。水が口まできた。