Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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かいじんとしょうねんたんてい

怪人と少年探偵

江戸川 乱歩

Lesen Sie 怪人と少年探偵 (かいじんとしょうねんたんてい) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 36.648 Zeichen · 74 Bildschirme

Aozora Bunko

たるの中

たるの中

また、トンネルのような穴を、五メートルほどすすむと、小さなドアがあって、べつのへやに出ました。さっきと同じぐらいの、コンクリートかべの、せまいへやです。

「あっ、いけない。また、ドアがしまっちゃった」ポケット小僧がさけびました。いま、はいってきたドアが、いつのまにか、ぴったりしまって、いくら引いても、開かないのです。

「あははは……」どこかから、わらい声が、ひびいてきました。さっきのじいさんではありません。もっとしっかりした声です。

「そのドアは、もう開かないよ。きみたちは、とりこになってしまったのだ。きみたちに、見せるものがある。ほら、ここだ。へやのすみだ。大きなたるがおいてあるだろう。見えたかね。そのたるの中に、なにがはいっていると思うかね。うふふふふ……」

天井から、小さなはだか電球がさがっていて、へやの中を、ぼんやりと照らしています。そのへやのすみに、ビールだるのようなものが立ててありました。ほかには、なんにもなくて、たるだけが、ぽつんと、置いてあるのです。

二少年は、そのみょうなたるを見て、顔を見あわせました。

「なにがはいっているんだろう。