Japanische Klassiker mit Furigana
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かいじんにじゅうめんそう
怪人二十面相/少年探偵団
江戸川 乱歩
Lesen Sie 怪人二十面相/少年探偵団 (かいじんにじゅうめんそう) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 212.130 Zeichen · 422 Bildschirme
あのときは、天井につごうのよい窓がありました。そのうえ七つ道具や、ハトのピッポちゃんを用意していましたので、うまくのがれることができたのですが、こんどは、そんな窓もなく、まさか敵の巣くつにとらわれようとは、夢にも思いませんので、七つ道具の用意さえありません。こんなとき、万年筆型の懐中電燈でもあったらと思うのですが、それも持っていませんでした。
しかし、たとえ逃げだす見こみはなくとも、まんいちのばあいの用意に、からだの自由だけは得ておかねばなりません。
そこで、小林君は、緑ちゃんのそばへうしろ向きによこたわり、少しばかり動く手先を利用して、緑ちゃんのくくわれているなわの結びめをほどこうとしました。
暗やみの中の、不自由な手先だけの仕事ですから、その苦心は、ひととおりでなく、長い時をついやしましたけれど、それでもやっと、目的をはたして、緑ちゃんの両手を自由にすることができました。
すると、たった五つの幼児ですが、ひじょうにかしこい緑ちゃんは、すぐ、小林君の気持を察して、まず、自分のさるぐつわをはずしてから、泣きじゃくりながらも、小林君のうしろにまわり、手さぐりで、そのなわの結びめをといてくれるのでした。