Japanische Klassiker mit Furigana
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かいじんにじゅうめんそう
怪人二十面相/少年探偵団
江戸川 乱歩
Lesen Sie 怪人二十面相/少年探偵団 (かいじんにじゅうめんそう) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 212.130 Zeichen · 422 Bildschirme
いくらたいせつな美術品でも、人間の命にはかえられないとぞんじます。どうか警察などへおっしゃらないで、賊の申し出に応じてやってくださいませ。」
おかあさまのまぶたの裏には、どこともしれぬまっくらな地下室に、ひとりぼっちで泣きじゃくっている壮二君の姿が、まざまざとうかんでいました。今晩の十時さえ待ちどおしいのです。たったいまでも、仏像とひきかえに、早く壮二君をとりもどしてほしいのです。
「ウン、壮二をとりもどすのはむろんのことだが、しかし、ダイヤを取られたうえに、あのかけがえのない美術品まで、おめおめ賊にわたすのかと思うと、ざんねんでたまらないのだ。近藤君、何か方法はないものだろうか。」
「そうでございますね。警察に知らせたら、たちまち事があらだってしまいましょうから、賊の手紙のことは今晩十時までは、外へもれないようにしておかねばなりません。しかし、私立探偵ならば……。」
老人が、ふと一案を持ちだしました。
「ウン、私立探偵というものがあるね。しかし、個人の探偵などにこの大事件がこなせるかしらん。」
「聞くところによりますと、なんでも東京にひとり、えらい探偵がいると申すことでございますが。