Japanische Klassiker mit Furigana
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きょうふじょう
恐怖城 他5編
佐左木 俊郎
Lesen Sie 恐怖城 他5編 (きょうふじょう) von 佐左木 俊郎 (ささきとしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 143.735 Zeichen · 290 Bildschirme
駐在所巡査と村役場の書記とは、点火してから三十分ばかりをその火に当たって帰っていった。そのあとに二人の人夫が残って、徹夜してそれについていた。
しかし、明け方になると、二人はその傍でうとうととまどろんでしまった。
「おい! おい! 眠っているのか? 大変なことになったぞ」
和尚が回ってきて、そう言って二人を叩き起こしたのは陽が出てからであった。二人は呆気に取られて、怪訝そうに和尚の顔を見た。
「どうもお遺骨らしいものが、二人分あるように見えるんだが」
和尚は首を傾げながら言った。二人は驚いて立ち上がった。
「二人分?」
「どうも、二人分らしい」
和尚はもう一度首を傾げて、焼き場のほうへ向き直った。
焼き場は一坪ほどばかりが白い灰になっていた。そして、そこからはまだ細い煙が上がっていた。その中に爺の白い遺骨が少し腰を屈めた恰好で、雨ざれた枯木のように横たわっていた。――もう一人分の遺骨というのは、これは実に小さいものであった。吾平爺の遺骨の片腕ほどもないものだった。兎の骨と思ってみれば、ちょうどそんな大きさであった。猫の骨と思われないこともなかった。しかし、その骨格がただ小さいというだけで人間の遺骨として疑わせないものがあった。