Japanische Klassiker mit Furigana
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たんていしょうせつのなぞ
探偵小説の「謎」
江戸川 乱歩
Lesen Sie 探偵小説の「謎」 (たんていしょうせつのなぞ) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 119.820 Zeichen · 235 Bildschirme
したがって、探偵小説に取り扱われる犯人のトリックで、実際犯罪に応用できるものはきわめて少ないのである。だが、一方からいうと、事実は小説よりも奇なりという言葉があるように、また、人間の考えることは、結局だれかによって実行されるものだという考え方があるように、内外の犯罪記録を仔細に点検すれば、小説家がこれこそわが独創なりとして描いた犯罪手法と、ソックリの実例があることを発見して、驚くような場合もないではない。その意味では、探偵小説の空想も、実際上の犯罪と全然無関係とはいえないであろう。
私は戦前にはあまり外国の探偵小説を読まない方であったが、戦後は逆に外国の探偵小説ばかりを読みつづけ、それが相当の量にのぼった。読むごとに、そこに使われている犯人のトリックをノートしておき、いままで読んだ全体を分類して、統計的に調べてみるというようなことも試みた。それを表にしてみると、トリックの総数約八百例、これを大きく分けると左のような比率になる。
(1) 一人二役、替玉その他の人間に関するトリック……………………二二五例
(2) 犯罪手段に関するトリック(意外な兇器、意外な毒殺手段、種々の心理的トリック)………………………………………………………………一八九例