Japanische Klassiker mit Furigana
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ほうろうき(しょしゅつ)
放浪記(初出)
林 芙美子
Lesen Sie 放浪記(初出) (ほうろうき(しょしゅつ)) von 林 芙美子 (はやしふみこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 103.349 Zeichen · 207 Bildschirme
パン屑が虫歯の洞穴の中で、ドンドンむれていってもいゝ。只口の中に味覚があればいゝのだ。
家の前へ行くと、あの男と同じ様に固く玄関は口をつぐんでいる。
私は壺井さんの家へ行くと、はろばろと足を投げ出して横になった。
「お宅に少しお米ありませんか?」
人のいゝ壺井さんの妻君もへこたれて、私のそばに横になると、一握の米を茶碗に入れたのを持って、生きる事が厭になってしまったわと云う話になってしまった。
「たい子さんとこ、信州から米が来たって云ってたから、あそこへ行ってみましょう。」
「そりゃあ、えゝなあ……。」
そばにいた伝治さんの妻君は両手を打って子供のように喜ぶ。真実いとしい人だ。
六月×日
久し振りに東京へ出る。
新潮社で加藤さんに会う。詩の稿料六円戴く。
いつも目をつぶって通る、神楽坂も今日は素的に楽しい街になって、店の一ツ一ツを覗いて通る。
隣人とか
肉親とか
恋人とか
それが何であろう
生活の中の食うと云う事が満足でなかったら
画いた愛らしい花はしぼんでしまう
快活に働きたいものだと思っても
悪口雑言の中に
私はいじらしい程小さくしゃがんでいる
両手を高くさしあげてもみるが