Japanische Klassiker mit Furigana
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ほうろうき(しょしゅつ)
放浪記(初出)
林 芙美子
Lesen Sie 放浪記(初出) (ほうろうき(しょしゅつ)) von 林 芙美子 (はやしふみこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 103.349 Zeichen · 207 Bildschirme
粗忽者の涙
私はゆっくり眠りたい
落ちつかない寝床の中で、私はこんな詩を頭に描いた。下で三時の鳩時計が鳴る。
――日記が転々と飛びますが、その月の雑誌にしっくりしたものを抜いて書いておりますので、後日、一冊の本にする時もありましたならば、順序よくまとめて出したいと思っております。
――筆者――
粗忽者の涙
五月×日
世界は星と人とより成る。
嘘つけ! エミイル、※(濁点付き片仮名ヱ、1-7-84)ルハァレンの世界と云う詩を読んでいるとこんなくだらない事が書いてある。
何もかもあくびいっぱいの大空に、私はこの小心者の詩人をケイベツしてやろう。
人よ、攀ぢ難いあの山がいかに高いとても、
飛躍の念さへ切ならば、
恐れるなかれ不可能の、
金の駿馬をせめたてよ。
実につまらない詩だが、才子と見えて、実に巧い言葉を知っている。
金の駿馬をせめたてよ…………。
窓を横ぎって、紅い風船が飛んで行く。
呆然たり、呆然たり、呆然たりか……。何と住みにくい浮世でござりましょう。
故郷より手紙来る。
――現金主義になって、自分の口すぎ位いはこっちに心配かけないでくれ、才と云うものに自惚れてはならない。