Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

ほうろうき(しょしゅつ)

放浪記(初出)

林 芙美子

Lesen Sie 放浪記(初出) (ほうろうき(しょしゅつ)) von 林 芙美子 (はやしふみこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 103.349 Zeichen · 207 Bildschirme

Aozora Bunko

トントン梯子段を上って来る音がする。

たい子さんは無意識に、手を引っこめると、

「寝たふりをしてましょう、うるさいから。」

私とたいさんは抱きあって寝たふりをしていた。

やがてサラリと襖があくと、寝ているの? と呼びかけながら山本さんはいって来る。

山本さんが私達の枕元に座ったので、一寸不快になる。

しかたなく目をさました。たい子さんは、

「こんなに朝早く来て寝てるじゃありませんか。」

「でも務め人は、朝か夜かでなきぁ来られないよ。」

私はじっと目をとじていた。

どうなるものか、たいさんのやり方も手ぬるい。

厭なら厭じゃと最初から、云えばスットトンで通やせぬ……。

と云う唄もあるではないか。

今日から街は諒闇である。

昼からたい子さんと二人で、銀座の方へ行ってみる。

「私ね、原稿書いて、生活費位出来るから、うるさいあそこを引きはらって、郊外に住みたいと思うわ……。」

たいさんは、茶色のマントをふくらませて電気のスタンドをショーウインドに見ると、それを買うのが唯一の理想のように云った。

歩ける丈け歩きましょう。

銀座裏の奴寿司で腹が出来ると、黒白の幕を張った街並を足をそろえて歩いた。